よくやり取りさせていただいているクロスパールさんから、仕事を辞める際に「奥さんはすんなり賛成してくれたんでしょうか」とコメントをいただきました。妻は「どうしてもというなら仕方ない」と消極的ながら賛成のスタンスで、今も変わりなく接してくれています。本当にありがたくて頭が下がります。
思い返してみると、上司に「辞めます」というのは非常に簡単でした。その一方で、妻に「辞めます」というのは非常にハードルが高かったと思います。上司には揉めた翌日に辞意を表明しましたが、妻には半年くらい前から「辞めようかなあ」と愚痴っていました。日数的に言えば120日だから、タイトルの「当社比100倍超」はあながち的外れではありません。
上司や職場は、こちらから見れば仕事でつながっている関係で、仕事がなくなれば関係もなくなります。向こうからみれば、僕は仕事を回すためのリソースの一部で、いなくなれば代わりは補充できるのです。どちらにとっても代わりの効く存在であり、条件が合わなくなれば関係を解消するのに何ら問題はありません。「いなくなったら困る」と何度も言われたけど、そちらにとって都合のいい条件で残れと言われているだけだと思っていたので、辞めることに抵抗はありませんでした。
他方で、妻は人生のパートナーで、これからの生活を共に歩む存在です。僕にとって代わりはいないし、彼女にとってもそうであってほしいと思っています。*1。そのために必要なのは信頼であり、一方的に人生の条件を変える選択をするわけにはいきません。なので、現在の資産額と今後の見通しを示しつつ、子供を大学まで通わせても、これからの生活レベルがそれほど大きく変わらないことを何度も説明しました。
とはいえ、自信を持って「大丈夫だ」とは言い切れないものです彼女も、やはり収入が途絶えることには抵抗があり、不安もあると話しました。それでも「どうしてもというなら、仕方ないかな」と、辞めることを了承してくれました。以前、僕が30代前半に多忙とパワハラ等で体調を崩したこともあり、あれがもう一度来るよりはマシ、と考えてくれたのかもしれません。
妻の存在は僕の人生の中でちょうどいい「重し」になっていて、何もかも嫌になってちゃぶ台返ししたくなるような時に、この人がいるからもう少し頑張ろうとか、あと少し我慢してみようという気にさせてくれました。そういうことを話すと、「私は別になんもしてないよ〜」と笑う。本当に頭が下がります。
ちなみに今日は妻の誕生日。例年は締切に追われて土日にお祝いするしかなかったけれど、今日は常識的な時間に家族でケーキを食べてお祝いします。誕生日おめでとう。
*1:とはいえ人の心は分からないので「やっぱ離婚しましょ」と言わる可能性はないわけではないので、これからも頑張ります