早期リタイア3年生+n

早期リタイア3年生(+n)

ギリ40代でリタイアした元会社員。今は限りなく無職にちかいフリーライター。投資も少し。

早期リタイアの第一歩はリアルデータの収集

 早期リタイアにあたり考慮すべき要素は、(1)現時点での手持ち資産、(2)過去の家計データと将来予測、(3)退職金の見込額、(4)年金の見込額、(5)資産の想定利回り、の5点です。これらのデータを、可能な限り詳細に集めて将来を予測することが、早期リタイアを考える上での第一歩となります。

 

 (1)はさほど難しくありませんが、多数の銀行口座や証券口座のデータをいちいちチェックするのは煩わしいので、マネーフォワードなどの家計簿/資産管理サービスを使います。資産を可視化すれば、リタイアまでの“距離”を実感として掴みやすくなります。

 私が利用しているのは、マネーフォワード(無料版)KakeibonMoneytreeの3サービス。これ以外に、Windowsの家計簿アプリ「ひかる」を愛用しており、ネットの家計簿サービスと組み合わせて状況を把握しています。

 

 (2)は、Windowsの家計簿ソフト「ひかる」で蓄積した過去データを使っています。1997年から20年強のデータを入れてありますので、自分のお金のログデータそのものとなっています。これをベースに、総務省の家計調査年報などを参照して、将来の家計を予測します。

 

 (3)は、勤め先の退職金規定を読み込んで数字をExcelに落とし込み、44〜60歳までの金額と手取りを算出しました。これを作ったのは大きかったなと思います。退職時の総資産額が推測できるようになり、早期リタイアの現実味が増しました。

 

 (4)は「ねんきんネット」で試算します。これも早期リタイアの退職年齢を入れて複数パターンをシミュレーションし、将来の受け取り金額を算出しました。なお、年金にも所得税社会保険料がかかってきますので、手取りは10〜15%ほど下がる可能性があると想定しています。

 

 (5)は、資産運用による想定利回りから算出します。とはいえ、これはなかなか難しい作業です。私のポートフォリオでは想定利回りが3.48%となっており、これが安定的に得られるなら全財産をすべて投信にブチ込んで終わりです。実際には上下に振れますし、リーマン級の暴落が来た場合なども想定しなければなりません。ですので、生活防衛資金を年間生活費の4〜5年分ほどキープしつつ、かつ資産を取り崩しつつ生活していくという作業が必要になります。

 

 上記データをExcelに落とし込み95歳までの資産推移を数パターン(利回りゼロ、2%、4%など)作成していくと、「ああ、自分はいまこのへんにいるんだな」という、リタイアまでの立ち位置が把握しやすくなります。

 

 他方で、個人的には、この手のExcelを作っちゃうのはどうかなーと思う部分もあるんです。リタイアまでの距離が遠すぎるときは「長期目標」なので気にならない一方で、目標金額が近づくにつれて、あと少しのゴールが逆に遠くに感じられました。それと、「俺の人生はExcelだとあと30行くらいか…」という妙な虚しさもあったり(笑)。まあ、深く考えすぎないのが人生を渡っていくコツなのかなと思っています。