年々、子供の花粉症が悪化しています。まだ日常生活に大きな支障は出ていませんが、今後を考えて舌下免疫療法を受けてもらうことにしました。
舌下免疫療法は、微量のアレルゲン（花粉エキス）を毎日身体に取り込むことで、花粉症の症状を緩和、最終的に寛解を目指す治療法です。耳鼻科の専門医などが中心になって取りまとめた「鼻アレルギー診療ガイドライン 2016 年版」によれば、8割前後の患者に対して改善効果が認められ、治療を終えてもその効果は長く続くとされています。
国内で初の治療薬「シダトレン」が発売されたのが2014年10月。使用には12歳以上という制限があり、子供は使えませんでしたが、2018年6月に新薬「シダキュア」が発売され、小学生以上の子供も対象になりました。
実は僕自身がひどい花粉症もちで、シダトレン発売直後に治療を始めました。4年続けてほぼ症状がなくなり、現在は治療を終えています。その効果は自分の身体で知っていますので、子供にも勧めていました。最近までは「え〜治療めんどい」という一言で撃沈していたのですが、「いま始めれば、高校受験の時に楽じゃない？」と説得し、治療の同意にこぎつけました。
舌下免疫療法の詳細は、三重県の「ゆたクリニック」のサイトが参考になります。同クリニックは舌下免疫療法に早くから取り組んできており、治療データも豊富に有しています。医療情報は素人のブログではなく、医療機関や信頼できるメディアの記事から得るようにしてください。「舌下免疫療法 記事」で検索すれば、そこそこ良質な記事に出会えるはずです。
舌下免疫療法は治療開始から1年である程度の効果が得られますが、きちんと効果を得るには数年（3〜5年）ほどかかります。毎日薬を服用する手間はありますが、いまのところ「寛解する可能性がある唯一の治療法」（同ガイドライン）です。僕は3年目くらいから、洗濯物を外干ししても大丈夫なレベルになり、4年目ではノーマスクで過ごせるようになりました。
子供の頃に治療しておけば、将来の生活の質（QOL）は確実に向上します。今後、さらに良質な治療法が登場する可能性もありますが、現時点ではベストの治療法ではないかと思っています。
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