早期リタイア3年生+n

早期リタイア3年生(+n)

ギリ40代でリタイアした元会社員。今は限りなく無職にちかいフリーライター。投資も少し。

退職金の受け取り方を3パターンで検証。一括受け取りか、短期の年金を組み合わせる

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(2019/6/7 13:03 一部訂正。Excelの税額の参照値にミスがありました)


 退職金の受け取り方にはいくつかのパターンがあります。

 

 僕の会社では、退職金=(一時金)+(企業年金)という構造になっていて、退職時に企業年金分も含めて一括で受け取ったり、企業年金の一部を一時金として受け取ることもできます。

 

 一般論としては、この記事にあるように「全額を一括で受け取ったほうがトク」になりそうです。
style.nikkei.com

 

 退職金は控除枠が大きい上、退職所得=(一時金−控除額)×0.5、つまり税金の算定ベースとなる所得が半額になります。僕のケースでは、勤続年数が長いこともあり、退職金を一括で受け取った場合は控除枠を超えるので所得税が発生します。税額は150万円ほど。

 

 そこで、一部を年金として5年間受け取るケースを想定してみました。控除枠をちょっと上回ってしまうため30万円ほど税金が発生します。これだけ見れば、120万円ほどの節税になります。ですが、年金で受け取った場合は、公的年金控除もありますが雑所得扱いとなり、10%の税金がかかり、その上、社会保障費もかかってきます。

 

 ところが、社会保障費をざっくり10%と考えて試算した結果、一括受け取りとほとんど変わらないことがわかりました。94歳時点で、退職金に関する税金+社会保障費を比較すると下記のようになります(iDecoを含めず)。

 

 一括受け取り時       ¥7,397,692

 年金の一部を5年間受け取り  ¥7,395,451

 

 ちょっと意外でした。一括受け取りが有利だと思っていたのです。ただ今後、社会保障費が減ることは考えられず、むしろ上がっていく可能性が高いでしょう。とすると、一括受け取りの方が有利になるとも考えられます。

 

  もう1パターン、年金の半分を20年間受け取るケースも計算してみました。この場合の税金+社会保障費は¥7,624,523円で最も高くなります。

 

 また、80歳で企業年金が終わるわけですが、判断力が衰えているであろう高齢の自分がその時に、「なんで減ったんだ!?」と慌てるのが怖いですね。このパターンはなしでしょう。